低血圧症とは、正常範囲より血圧が低く、持続して存在し、頭痛・倦怠感・起立時のめまい感などを愁訴すとする症候をいう。
低血圧のWHO基準はなく 一般的には最大血圧110~100mmHg以下 最小血圧 70~60mmHg以下とされています。
しかし、成人で収縮期(最大血圧) 40歳迄で100mmHg 40歳を超えると110mmHg を基準として、最小血圧は重視しない説もある。
低血圧症を臨床的に分類すると、体質性、本態性、症候性、起立性に分類と便利で、しかし体質性については自覚症状が乏しく、治療無しでも長寿の場合も少なくなく、治療対象から除かれる。
低血圧症で鍼灸治療の最も適応となるのは、本態性低血圧症で、随伴症状として「冷え」を伴う状態が女性に多い症候群で、低血圧症と共に自律神経失調症にも見られる。
<治療穴>
天柱、膈兪、腎兪、中脘、関元、三陰交
東洋医学で本症は、主に気虚体質や飲食不節や労倦などと密接な関係があり、「眩暈」「虚労」「暈厥」などに含まれるないようである。
情志の失調からの抑鬱・胸脇苦満・疼痛・不眠・心悸・煩悶・眩暈などの症状は鬱証の範疇で、「自律神経失調症」にあたります。
低血圧症の病症は2種類あるが、共に虚症である。