神経症は反応性精神障害のひとつで、何らかの出来事を契機として精神症状が出現するものをいいます。
神経症には不安神経症、ヒステリー、強迫性神経症、抑鬱反応、心気症、精神衰弱、離人症があります。
神経症には根底にパーソナリティー(性格)に感情未成熟、自身欠乏、几帳面、完全性、自己顕示性、依存性など、なんらかの素因に、環境的要因で誘発されるが、ことに精神的ショックなどの情動的体験が引き金となる。
神経症の病者は病識があって自ら病気であることを認識しているが、自分の病気を過大に評価する傾向があり、自ら病気にしがみつく傾向を示していて、器質的な病変、あるいは内因的な要素は存在しないのに、外界からのストレス、や幼少期からの発達過程に於ける葛藤や不満による心の障害として現れるとされています。
神経症は心因性の疾患であって、精神症状の解消を治療の主目的としていますが、精神症状に付随する身体症状においても、症状の軽減・消失させる働きかけは、患者との信頼関係を構築して、精神緊張を除き、不安感や焦燥感の改善に好影響を与えます。
<治療穴> 百会、太陽、風池、蕨陰兪、肝兪、中脘、内関、蠡溝、太衝、行間、天柱
完骨、腎兪、陰谷、曲池、足三里、膻中、郄門、肺兪、脾兪、神門
東洋医学に於ける鬱証とは、情志失調、気機鬱滞によって引き起こされる病症をいい、抑鬱、情緒不安定、胸脇腸満、疼痛、または怒りっぽい、よく泣く、喉の梗塞寒、不眠などの症状が現れて、この気機の鬱滞が長期に及ぶと、気鬱から血鬱へと進行して身体器質にも影響を及ぼす。