高血圧症とは、WHO専門委員会の判定基準では血圧が140/90未満が正常値で、160/95以上が高血圧とされていて、持続的に高血圧を示している事を高血圧症と言います。
高血圧症には「本態性高血圧症」と「二次性高血圧症」があります。
遺伝、心理的因子、地域・食事環境などの様々な発症原因が考えられているが、原因としては明らかになっていません。
高血圧症の重症度の基準を、東大第3内科高血圧研究会が(1967年)発表した表を参照しますが、グレードが低ければ低いほど、鍼灸治療が有効になります。
腎臓病や内分泌障害、血管性、神経性などの原因とされる疾患が認められた、二次性の高血圧症をいいます。
鍼灸という物理的な刺激は、生体に軽微なエネルギー変動を与え、人間が持っている自然治癒力を高める療法であり、高血圧と動脈硬化の悪影響と悪循環を絶って、副作用の無い療法である。
<治療穴>
曲池、足三里、懸鍾、天柱、心兪、腎兪、郄門、人迎の洞刺(頸動脈洞付近)
東洋医学には「血圧」という概念がなかった為に、高血圧症は頭痛・眩暈・肝風の症状の一部ととしてとらえられています。
本症は主として、情志の失調、飲食不節、虚損などの因子と密接な関係があるとされ、肝と腎の陰陽バランス失調が高血圧症の基本病理であり、病態は「本虚標実」を呈する。
本虚は腎との関係で、標実は肝との関係があるとされています。
肝陽上亢による高血圧 久病・過労・房事過多から腎陰虚となり、その子にあたる肝陰も不足して肝腎陰虚となり、肝陽の制御不能となり肝陽亢進して高血圧となる。 <症状> 眩暈、頭痛、耳鳴り、腰のだるさ、健忘、不眠、五心煩熱、 舌質紅、舌苔少、脈弦細数 <治療穴> 風池、曲池、内関、三陰交、太谿