肥満

肥満とは、一般的には摂取カロリーが消費カロリーより多い状態が続いた不均衡から、皮下脂肪として標準よりも貯蓄された状態をいう。

しかし、大きく分類すると「単純性肥満」「体質性肥満」「症候性肥満」に分けられ、注意が必要なのは「症候性肥満」で、内分泌疾患からが多く、ホメオスタシス(生体恒常性)の維持の不均衡を招いて、全身的な不定愁訴を訴える事となる。

  • 1
    単純性肥満
    カロリー摂取過剰による肥満で、摂取したカロリーが消費するカロリーよりも多くて、皮下脂肪に貯蓄されている状態をいいます。
  • 2
    体質性肥満
    遺伝的素因と家族性と生活環境から、複合的に肥満を招く。
    肥満細胞』という言葉を聞いたことがある人もいらっしゃるでしょうが、肥満とは全くの無関係で、造血幹細胞に由来する免疫系に関与していて、アレルギー症状の原因物質を放出する顆粒をたくさん内包して肥満を連想するので付いた名前で、炎症や免疫反応を起こす事で病原菌などから身体を守る重要な役割を果たしています。 
  • 3
    症候性肥満
     

現代医学の鍼灸治療

肥満の治療は、症候性肥満の場合には原疾患治療を行い、他の肥満の場合には本人の自覚が必要な、減食と運動を中心に組み立てる事になる。

食事療法を行う時には、一気に減量を考えずに一ヶ月に2~4Kgを目標にした計画を立て、糖質を削減したメニューを考える。

他に、全身の代謝促進を考慮して次の鍼灸治療を補助的に行う。

<治療穴>

天枢、脾兪、胃兪、曲池、足三里

東洋医学の鍼灸治療

黄帝内経には「肥貴人」と記載されており、近年は肥満が他の疾病を引き起こすと重視されています。

東洋医学の治療には、実症と虚症があるが、多くは虚実挟雑であり、2タイプは相互に関係する事が多い。

痰湿が盛んな者は長期間経過で気虚を伴い気虚の者は脾の運化が低下するために痰湿が生成されるからである。

実症

痰湿による肥満

長期にわたる食欲亢進、美食、高カロリー食、甘い物、脂っこい物などの偏食で脾の運化が失調し、湿痰や脂膏が肌肉内に蓄積され肥満となる

<症状>                              肥満で上半身・下半身共に硬く太い、口渇、身体が重だるい、暑がり  で汗っかき、腹張便秘、小便短黄、舌質紅舌苔黄膩脈滑有力

<治療穴>                             曲池、内底、支溝、三陰交、四満、腹結、中脘、天枢、上巨虚、豊隆、 陰陵泉、大黄

虚症

気虚におる肥満

飲食不節や労倦などで脾虚となり、湿痰が生成されて肌肉内に蓄積されて肥満となる。脾陽虚がベースとなる。

<症状>                              肥満、無力感、息切れ、動くと汗がでる、倦怠感、寒がり、軟便、   話すのがおっくう、横になりたがる、舌質淡舌苔白脈細弱

<治療穴>

内関、列欠、豊隆、三陰交、水分、天枢、関元、中脘、陰陵泉

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その他の症例

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