「のぼせ」の定義 熱感によって顔面・頭部あるいは身体全体がほてり、のぼせる感じ の自覚症状を言う。
「冷え」の定義 冷えは、逆に腰背部や四肢などの身体の一部が冷たく感じる自覚症 状を言う。
「のぼせ・冷え」は、自律神経失調症の一つの症候として訴える事が多く、血管の収縮・拡張は血管運動神経によって司られ、自律神経によって調節されていますています。
交感神経:皮膚毛細血管は収縮、心臓収縮力増強、心拍数増加
副交感神経:皮膚毛細血管は拡張、心臓主縮力低下、心拍数低下
自律神経が不安定になると血管運動神経の調節に影響がでます。
血管痙攣が起きると、皮膚が蒼白となり冷却して「冷え」状態に
血管麻痺が起こると、皮膚が紅色となり温かく「のぼせ」の状態に
それぞれの症状がでてきます。
また「冷え」では、貧血症が冷えを訴えて、レイノー病、バージャー病や大動脈炎症候群でも手足の冷感をを訴える様になります。
「のぼせ」では、多血症、カルチノイド症候群、上行大静脈症候群などでも、顔面紅潮などの「のぼせ」徴候を訴える様になります。
内分泌の異常に伴って自律神経の機能異常により、局所の血管調節が乱れて「のぼせ」と「冷え」が起こります。
原因のハッキリしない「のぼせ」「冷え」は婦人に多く見られ、更年期に伴う自律神経失調に由来すると言われています。
<治療穴>
身柱、次髎、三陰交、足三里、太衝
「のぼせ」は女性に多くみられ、顔がほてる、頭がのぼせる、全身がほてる、足がほてる等を訴える。
また、上半身の「ほてり」と下半身の「冷え」を同時に伴っている事もあり、これを「上熱下寒」という。
基本的には陰虚による虚熱の症状で、「上熱下寒」の多くは心腎不交によるものである。
冷え性とは、身体の特定部位だけが特に冷たく感じるものをいう。
特に女性に多くみられ、実症と虚症がある。