痛・肩こり・頭痛でお困りの方は、十勝管内・幕別町札内の、はり・きゅう快気院へ

〒089-0543 中川郡幕別町札内中央町338番地

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午後  2時〜午後   6時
休診日
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新たな症例紹介

食欲不振

食欲不振とは、特定の食品だけではなく、総ての食品に於いての食欲が無くなる事を言います。

人は生命維持の為にエネルギー確保を食物から摂取していて、これは大脳の視床下部にある、食欲中枢によってコントロールされています。

食欲中には満腹感を感知する満腹中枢と空腹感を感知する摂食中枢があり、血糖値が下がると摂食中枢が刺激され、また空腹感は胃が空になり時間が経過すると”胃の飢餓収縮”が起こり、迷走神経を介して摂食中枢にが刺激される事で、食欲が起こります。

飲食で血糖値が上がると摂食中枢が刺激されて満腹感を感じ、また胃に食物が入ると胃壁が伸展されて迷走神経を介して満腹中枢に伝えられて、摂食中枢が抑制されます。

この食欲は情緒や食べ物の記憶、視覚、臭覚などの影響を強く影響され、不振が起こるとされています。

食欲不振の原因疾患

  • 1
    精神的・心理的因子
    情動の変化や精神的ストレスによって食欲は低下する。
    (1)摂食中枢の機能異常によるもの
        神経性食欲不振症(若い女性に多くみられる肥満嫌     悪からが考えれれる)
    (2)精神・神経疾患からによるもの
        統合失調症、抑鬱症など
  • 2
    消化器疾患
    急性胃炎、慢性胃炎、胃癌、肝炎、肝硬変、胆嚢炎、    胆道疾患、膵臓疾患、便秘、下痢など
  • 3
    内分泌疾患
    視床下部の摂食中枢の破壊性病変では極度の食用不振と羸痩が起こる(シモンズ病)、下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症(粘液水腫)、副腎皮質機能低下症(アジソン病)などでも食欲不振が起こる
  • 4
    腎疾患
    慢性腎疾患、萎縮腎、尿毒症などで食欲不振になる
  • 5
    感染症
    感染症では発熱や原疾患のために食欲不振になる
  • 心疾患
    鬱血性心不全では内臓に鬱血が出来るために食欲不振になる 
  • その他
    (1)薬物等の副作用:アルコール、ニコチン、麻薬など
    (2)脳圧の亢進:脳腫瘍など

注意を要する随伴症状

  • 1
    発熱を伴う場合:急性または慢性の感染症
  • 2
    長期食欲不振に極度の痩せ:胃癌、膵臓癌、神経性食欲不振症
  • 3
    頭重・悪心・徐脈がみられる:脳腫瘍
  • 4
    食欲不振以外に各種症状がある場合:既往症の悪化
  • 5
    精神状態の異常:統合失調症、抑鬱、薬物中毒

現代医学の鍼灸治療

食欲不振を訴える人は、胃などの消化器系の不定愁訴も同時に訴える人が多く、胃などの消化器系にアプローチする治療を考える

<治療穴>

中脘、巨闕、膈兪、脾兪、胃兪足三里、梁門、胃倉、陽陵泉

 

東洋医学の鍼灸治療

東洋医学では食欲不振の事を「納呆」と呼び、特に脾と胃の病変と密接な関係とされています。

食欲不振が増悪されると、食べ物の臭いすら嫌い、見るだけでも悪心が起こる等の症状に発展して「悪食」「厭食」などと呼ばれます。

分類では、実症と虚症、それに虚実挟雑があります。

実症

  • 1
    肝胃不和
    情志の失調などにより、肝の疏泄機能が悪くなり、そのために胃の受納機能も悪くなり、食欲不振となる
    <症状>
    食欲不振、悪心、頻繁な愛気、怒りっぽい、ため息、抑鬱、両脇脹痛、舌苔薄黄脈弦数
    <治療穴>
    中脘、上脘、梁門、足三里、太衝、陽陵泉
  • 2
    食滞
    暴飲暴食や消化しにくい物をたべて、食滞が生じると食欲不振が起こる。
    <症状>
    食欲不振、厭食、腹部脹満、酸腐臭のゲップ、悪心、食べる悪化嘔吐後は軽減舌苔厚膩脈滑実
    <治療穴>
    中脘、足三里、内関、公孫、天枢、気海

虚症

  • 胃陰虚
    熱邪などで胃陰が損傷すると、胃の受納機能が低下して食欲不振となる
    <症状>
    空腹感あるが食欲が無い口渇あるが飲みたくない、唇・舌の乾燥、乾嘔、便秘、舌質紅、舌苔少、脈細数
    <治療穴>
    足三里、解谿、胃兪、太谿
  • 脾胃虚弱
    飲食不節や労倦などにより、脾胃を損傷して運化・受納が悪くなると、食欲不振が起こる
    <症状>
    食欲不振、顔色艶なし、息切れ、倦怠、話すのがおっくう、 舌質淡舌苔薄白脈弱
    <治療穴>
    章門、脾兪、中脘、胃兪、足三里

虚実挟雑

  • 1
    脾胃湿熱
    飲食不節、脂っこい物や甘い物の過食で脾胃を損傷したりして湿熱が生じて脾胃の運化と受納機能が失調して食欲不振となる
    <症状>
    食欲不振、厭食、悪心嘔吐、上腹部のつかえ、軟便でスッキリしない皮膚掻痒感、浮腫、疲労倦怠感、舌質紅舌苔黄脈濡数または滑数
    <治療穴>
    中脘、足三里、曲池、陰陵泉、三陰交

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