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免疫機構が過剰に働くアレルギー反応のひとつ

アトピー性皮膚炎

ページ中のイラスト及び表はMEDIC MEDIA「レビューブック第8版」と「ビジュアルノート第2版」

アトピー性皮膚炎は遺伝的に支配されるIgE抗体産生能力の上昇を基盤として起こる慢性・再発性の掻痒性皮膚疾患で、Ⅰ型アレルギーに関与している血液中で最も微量な免疫グロブリン(IgE)が肥満細胞や好塩基球の表面に結合してヒスタミンなどの化学伝達物質を遊離してアレルギー疾患を起こします

 ☆ヒスタミン:神経伝達物質で、アレルゲンと接触すると肥満細胞や好塩基球   から離れてアレルギー反応の発赤・痒み、腫脹などを起こさせる

乳児期に発症し、顔面に好発して湿潤性の湿疹が顔面から全身に広がり、加齢と共に好発部位は下降して、四肢の屈曲側に極限するようになり、皮膚も乾燥・苔癬化して、他のアトピー性疾患(気管支喘息、アレルギー性鼻炎)などと合併しやすい。

 

アトピー性皮膚炎はIgE抗体が関与するⅠ型アレルギー疾患のひとつで、体液性免疫で抗体(免疫グロブリン)が関与しています

アレルギー性接触皮膚炎は細胞性免疫でTリンパ球が産生する炎症作用を持ったリホカイン(生理活性物質)が皮膚組織に障害を起こし、湿疹反応が起こり、一般的に「カブレ」言われている中でのアレルギーⅣ型機序で起こっていますが、

接触した部位に限定して、誰もが起こりうる刺激作用による「カブレ」とも異質となります

アレルギー疾患の皮膚炎でも違いがあります

アトピー性皮膚炎の特徴

  • ダニ、花粉、動物の毛、食物などに対してのアレルギー性の慢性・再発性掻痒性皮膚疾患で、多くがアトピー性素因(遺伝傾向)がある
  • 多くは乳幼児期に発症し、年齢によって症状変化がある
  • 成人に達してからの発症する事もある
  • 春と秋の季節変化に悪化する季節変動がある
  • カポジー水痘様発疹などのウイルス感染が起こりやすい
  • 他のアトピー性疾患との合併(気管支喘息・アレルギー性鼻炎)
  • 皮膚が乾燥しやすく、毛孔性角化魚鱗癬様変化白色皮膚描記がみられる
  • 自覚的掻痒感が強い
  • 高IgE血症が認められるとアトピー性皮膚炎と診断される

治療と生活環境

◎湿疹にステロイド薬の投与があるが、副作用に注意が必要

◎掻痒には抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の投与

◎生活環境の改善(ダニ・花粉・動物の毛、ほこり等の徹底除去)

◎自覚的対処の改善(食物抗原の排除・ストレス解消、掻痒対策の励行)

現代医学の鍼灸治療

皮膚の掻痒は表皮直下の真皮上層において、樹枝状分岐する痛覚を感受する無髄の神経終末で主として伝導の最も遅いC繊維終末が受容器となって痛みの手前で軽い持続的な刺激が掻痒感を起こすと考えられています

この掻痒に用いられる経穴をあげてみる

肩髃、合谷、曲池、治痒、風市、定喘、百虫窩

東洋医学の鍼灸治療

アトピー性皮膚炎は主に子供で特に乳幼児に多く見受けられ、遺伝的傾向や胎児の時に母体からの影響を多大に受けて発症していると考えられ、東洋医学的に考察すると「気」の不調が大きな要素と考えられていま。

東洋医学では五色表に皮毛は肺経と大腸経が、肌肉は脾経と胃経が司っていますので、物に触れた刺激や食べ物からの刺激などで、それぞれの経絡が拘わっていると思われます。

また、ストレスなどの情志の失調なども関与して皮膚炎が起こるとされており、アレルギー性皮膚炎を発症する病因を解りやすくまとめた下記の表を参考にして下さい

森の宮医療学園出版部・藤本蓮風著書「アレルギーは鍼で治す」より

アトピー性皮膚炎の東洋医学的分類

  • 1
    風熱証
    体質が肺脾の燥熱タイプで、さらに腠理の状態が悪く風熱の侵襲を受けて皮膚で鬱結して営気不足となり発症する
    <症状>
    急な発疹(鮮紅色)、発熱、咽喉腫痛、口渇、心煩、発疹掻痒舌質紅舌苔薄黄脈浮数
    <治療穴>
    風池、風門、曲池、風市、膈兪、血海、復溜、太谿
  • 2
    風寒証
    栄衛失調のために衛陽が体表を覆えなくなり、腠理が悪いと風寒邪が侵襲して肌膚を襲って毛孔が閉塞すると発症する
    <症状>
    急な発疹(淡紅色)、悪寒、発熱、鼻閉鼻汁、舌質淡舌苔薄白脈浮緊または浮緩
    <治療穴>

    大椎、風池、風門、曲池、血海、百会
  • 3
    湿熱証
    脂っこい食品の飲食や過食などで、食滞や湿熱が起こりやすくなり、疏泄不良により皮毛や腠理が鬱滞して発症する
    <症状>
    急な発疹(紅色)、鱗片形成、悪心嘔吐、腹鳴泄寫、小便短赤、舌質紅舌苔黄膩脈滑数
    <治療穴>
    曲池、合谷、内関、天枢、足三里、三陰交、豊隆、陰陵泉
  • 4
    気血両虚証
    虚弱体質の素因で気血生成不良や肝血不足、肝気鬱結などで気滞や火化から内風熱で発症
    <症状>
    反復する発疹、精神不良、食欲不振、不眠、心悸、舌質淡胖脈細弱
    <治療穴>
    肝兪、脾兪、気海、血海、足三里、行間、太衝、神門、百会

その他の症状